Sunrise Ⅲという謎の古いスピーカーを分解したら…

SunriseⅢ スピーカー 分解

どーも!省吾です!(^^)!

数か月前からハードオフのジャンクコーナーに置いてあった謎のスピーカー。商品名にはSunriseⅢと書かれていましたがⅢがSSSに見えなくもないような…。とにかく調べても情報皆無です。

価格は1,100円でした。

昔のセパレートステレオ付属のスピーカーのように見えますが、日本のメーカーではなさそうです。または日本のメーカーの海外向け製品でしょうか?セパレートステレオのスピーカーだとするとシリーズ名かもしれませんね。

ネット上に情報が見つかりませんでしたが、分解して中身を確認しちゃうのでもはやそんなの関係ありません😁

仕様

  • インピーダンス:8Ω
  • 幅300×高さ500×奥行220㎜(実測値・誤差あり)
  • 箱の容量:約23L

外観

SunriseⅢ スピーカー 白

サランネットが外せない仕様なのでユニットの詳細は分解してみないとわかりません。

画像からなんとなく透けて見えますが、どちらもバスレフポートが向かって右、高域用のユニットが左にあり、右チャンネルと左チャンネルの区別がありません。古いスピーカーはこういう作りなのが多かったりもします。

デザインは年代を感じますが状態はかなりきれいでサランネットも破れなどありません。

各ユニットはフロントバッフルの内側から取り付ける、リアマウントになっています。

SunriseⅢ スピーカー 裏側

裏板もかなりきれいです。このようなパーティクルボードなどの集成材は経年で水分を吸ってしまい剥がれやシミができている個体も少なくありません。

スピーカー端子はネジ式でマイナスドライバーを使ってケーブルをネジ止めするタイプ。端子の[+・-]表記と共に[VOICE COIL IMP:8Ω]と書かれており、インピーダンスの表記としてはあまり見慣れませんね。

上部には壁掛けで使える金具が付いています。スピーカー端子がネジ式なのは壁掛けで使用したときに端子が邪魔にならないようにするためだと思います。

裏板は計12本の木ネジで固定されていて開けることができそうですが、古くて錆びてしまっているので慎重に。ネジが折れると面倒なんですよね~🙄(フラグ)

分解

ネジが途中で折れたり、なんかいろいろ大変でしたが無事…(ではないが…)裏板を開けることができました。頭の折れたネジを外すために裏板に穴をあけたので木くずを混ぜたエポキシで埋めておきました。

古い物の分解は1つ作業をする度に2つ以上作業が増えるような気がします(笑)いや、私の作業が雑なだけ説ある。

SunriseⅢ スピーカー 裏板を外す

外装の色はだれかさんが再塗装したのかと思いましたが、内側もきれいに白なのでどうやら元々白色らしい。

裏板のスピーカー端子には劣化でヘナヘナになった細いケーブルがつながっているのでコワい。接点は平型端子でコレも劣化で折れやすくなっていました。そこらへんは後日ナントカしようと思います。

しかし、このようなふる~いスピーカーはケーブルも含めてのビンテージだ!という考え方もあるので交換しようかどうしようか迷います。でも交換するのは面倒くさいなぁ。

SunriseⅢ スピーカー 内部の吸音材 グラスウール

大きなグラスウールの吸音材が一枚入っています。厚みは約3㎝でとにかく身体に悪そうなので厚めのフェルトに交換したい。

エンクロージャーの厚みは約1㎝と薄め。

SunriseⅢ 内部のスピーカーユニット

ユニットはフォスター電機の日本製が使われていました。という事はもうこのスピーカー自体、日本製と言っても過言ではありませんね(?)

とは言っても、海外製品でも中身は日本製という事はよくありました。

SunriseⅢ スピーカーユニット 正面

フロントバッフルも外せます。

低域用

SunriseⅢ フォスター電機 スピーカー

インピーダンス8Ω、定格入力6W、最大15W。ローパスフィルターを通らないフルレンジ駆動。

型番は200K 1400と書かれています。フォスターの200K 12ならヒットしますが1400は不明です。

マグネットは直径約7㎝と比較的小さめ。

SunriseⅢ スピーカー ウーファー 20㎝

エッジは凹形状でウレタン製ではなく、布製。そこはありがたい。

直径20㎝のユニットが使われていました。外観同様にユニットもきれいな状態です。

ネジ穴からネジ穴までの距離は19.5㎝くらいなので、もしかするとダイトーボイスの20㎝フルレンジがそのまま使えるかもしれませんね。

高域用

SunriseⅢ フォスター電機 スピーカー ツイーターと1μFのコンデンサ

インピーダンス8Ω、入力1W。

エルナーの50V1μFがローカット用に使われていました。-6㏈/octでだいたい15kHz辺りから緩やかに低域用と繋がってくるといったところでしょうか?

一応、インピーダンス8Ωで1μFのフィルターだと20kHz辺りがクロスオーバーになるようです。なのでスーパーツイーターと言う扱いになるのかな。

簡易的ではありますが、マルチテスターで容量を測ってみました。

なんと2.5μFありました。

静電容量許容誤差20%のアルミ電解コンデンサですが、容量が150%アップしてますん。さすがにこのままではダメですん。寿命ですん。

もう片方は1.3μFだったので、こちらもNG。

バイポーラの1μFは持ち合わせていないのでコイズミ無線の通販でフィルムコンデンサをポチりました。これは後日交換します。

SunriseⅢ フォスター電機 スピーカー ツイーターのサイズ

紙のコーン型。所謂、コーンツイーター。

ネジ穴からネジ穴まで約18.5㎝です。

まとめ

今回はSunriseⅢと書かれた詳細不明のスピーカーの紹介でした。

2Way仕様ですが、フルレンジスピーカー+スーパーツイーターといった組み合わせのようで、低域用ユニットだけでも良いバランスで鳴ります。

中域が際立ち、音数が多い曲よりは小編成の楽器でボーカルものなどが合う気がします。またエレキギターの音もよく聞こえます。

ただ決して低解像な鳴りではなく、ちゃんとクリアーに鳴ってくれます。小音量でもボーカルが前に出てくるのでBGM用としても重宝しそうです。

エンクロージャーを補強するか作り直すかでユニットの性能をより発揮できると思います。

追記(2023年6月15日)

1週間ほどこのスピーカーで音楽を聴いてみました。

中音域が前に出るのでボーカルもの(主にセリーヌ・ディオンをよく聴きます)がかなり良くハマってしまいました。

ユニットがなかなか良さそうなのでもっと大型の箱(バックロードホーン箱)などに入れて聞いてみたいです。低域がもう少し欲しい「欲」が出てきてしまいました。

でわでわ(^^)/